原理
ポア通過の際の
イオン電流の変化を、
パルスとして読み取る。
原理はシンプル。電解液に懸濁された電荷を持つ対象粒子が、電気泳動によってポア(細孔)を通過、この際のイオン電流の過渡変化を計測。パルスの形から大きさを推測するのが、コールターカウンターとして知られる従来の電気抵抗細孔法。アイポアは、このポアにSi半導体薄膜微細加工技術を応用、極めて高い再現性のパルス計測を実現しました。
パルス振幅
数nA〜数百nA
細孔電気抵抗法の原理
ポア通過動画
2μmのポリスチレンビーズが、3μmφのポアを通過する様子
撮影)NOK株式会社
パルス再現性
5%の粒径差が、
くっきり見える。
パルス再現性を示す簡単な実験です。300nmφのポアセンサモジュールを使い、200nmと210nmのポリスチレン粒子のパルスをそれぞれ計測。高さがきれいに揃っています。また、5%というわずかな粒径の差でも、パルス形状の高さだけではっきりと違いがわかります。 半導体微細加工技術を用いた、アイポア高精度ポアの実力です。
ピーク電流平均
34%の違い
粒径の異なるポリスチレンビーズのパルス
※NOK株式会社による計測。
※ModuleはNOK製300nmφ品を利用。
※200nm/210nmビーズ各々1計測の実測波形例。
パルスの幅、高さ、ピーク位置比の分布
※NOK株式会社による計測。
※ModuleはNOK製300nmφ品を利用。
※200nm/210nmビーズ各々5計測の結果を混合。
粒子1個単位の計測
たとえば、
腸球菌などの形状も。
アイポアの、半導体薄膜によるポア隔壁の厚さは50nm。以下は大腸菌のパルス3例。ひとつのサンプル中であっても、様々な大きさや形状の細菌が存在していることがわかります。まさに細菌1個単位の粒子計測。このような計測手段がこれまであったでしょうか。
エンテロコッカスのパルス波形のバリエーション
※株式会社アドバンテストにより、同社製WEL1200で計測。